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減価償却を考える。

キーワード:減価償却,税金,土地,建物

投稿者:ひろ*

2013年10月30日 12:41

減価償却。不動産投資を志す人であれば、だれもがその名前だけは知っていると思います。実際にお金が出ていかないのに、経費として計上できる魔法のような項目です。

建物を購入した際には、契約書に記載した土地建物の比率ないしは固定資産税評価額などの客観的に見て妥当な情報を用いて、減価償却の比率を決めていくものと思います。この時、建物の比率が高ければ高いほどいい、ということが書いてあるサイトもけっこうあります。

では、そもそも減価償却って何なの?というところなのですが・・・

例えば、あなたが1億円のマンションを買いました。購入した年に1億円の経費を計上し、その年の決算は大赤字。翌年は1億円の経費はなくなって維持メンテナンスの経費だけがかかることから、一転して大きな黒字となりました。

なんか変ですよね?マンションは数十年にわたってお金を稼いでくれるものです。そういう設備を最初の1年で全て経費計上してしまうのは違和感ありませんか?

そこで減価償却という考えが登場します。減価償却とは利用可能な年数の範囲で取得時の経費を分割で計上する仕組みのことを言います。

減価償却という考え方を採用することによって、
  • 利用可能な年数の中で、均等に経費を按分する
  • 利用可能な年数の中で、試算価値の目減りを正しく表現できる

  • という考え方に帰結し、なんとなく皆納得の結果が得られるわけです。

    最初の例で言えば、1億円のマンションがあと20年使えるということであれば、その20年の中で経費を均等に割って計上することになります。

    そうすると、1年につき減価償却費は500万を計上することができます。いきなり1億円全部ではなく、20年かけて500万ずつ経費計上をすることとなります。要は経費の分割払いってとこですね。
    ※耐用年数や土地建物の比率など細かいことは割愛しています

    そして減価償却を計上することで、建物の価値も500万ずつ減っていくことになります。経費の分割払いなわけだから、毎年500万ずつ価値が下がっていくのは感覚的にわかりますよね。

    先の例で言えば、10年経って売ろうとした場合、建物の価値(帳簿上の評価額「簿価」のことを指します)は5000万になっています。

    このマンションを8000万で売ったとしましょう。1億で買ったものを8000万で売るのだから損した気分になると思います。しかし帳簿上の価格は5000万ですから、3000万の利益が出たことになってしまいます。分離課税で20%の税金を取られます(個人所有の場合)ので、2000万損したと思っているところに3000万×20%=600万の税金がかかってくる、という泣きっ面に蜂の状態になるわけです。

    あまり上手ではない説明でしたが、何となくわかりましたでしょうか。

    不動産賃貸業をしていて減価償却の処理が必要になるものとしては、建物の他には自動車とか30万以上のパソコン、あと住宅設備(エアコンなど)が挙げられるかと思います。

    ここで注意したいのが、「土地・建物」ではなく「建物」だけが減価償却の対象となるということ。土地は建物と違って、劣化することはありません。よって、耐用年数も設定されておりません。

    そうなると「永遠に使える資産」ということで、経費に計上できません。あくまで減価償却は建物のみにかかってくることを覚えておきましょう。

    減価償却が経費の分割計上であり、経費計上した分だけ固定資産の価値は減っていく、ということを理解した上で、改めて建物の減価償却をどのようにとっていくべきか考えてみましょう。

    まず、税率が高くて税金をいっぱい納めている方。日本国の為に是非そのままお願いしますと申し上げたいところですが、まあ普通の人は税金を合法的に減らす方法を考えることでしょう。

    こういう人は、できるだけ経費をたくさん計上したいという気持ちになるのが普通かと思います。方針として、土地と建物の比率は建物を大きくとり、減価償却の分母を大きくする必要があります。

    土地建物の比率はいくつかの評価方法がありますので、その中で一番建物比率が大きくなるものを採用します(勝手に想像してもダメで、ちゃんとした根拠が必要です)。

    そしてとにかく、今年の経費を最大化する必要がありますので、さらに色々考えます。建物の構成要素は「建物本体」「住宅設備」に大別できます。そして「住宅設備」の耐用年数は「建物本体」に比べて短いので、設備の比率を大きくすることでさらに減価償却が大きくとれます。

    しかも設備は「定率法」と呼ばれる初年度に大きく減価償却を取る評価方法を採用できます。建物は「定額法」と呼ばれる均等割りの方法しか採用できません。

    もし細かい見積根拠があるのであれば(新築で見積書などがあればベスト)、住宅設備をさらに分解していくこともできます。たとえば設備全般は15年ですが、エアコンの耐用年数は6年です。

    エアコンだけ別口で6年として計上することで、さらに初年度の減価償却を増やすことができます。

    こうして、土地:建物本体:住宅設備(さらに細かく分解するケースもあり)の3つに分解して同じ建物価格でも初年度の減価償却をいっぱい取ることで、税金を圧縮させることができます。

    ただし、減価償却をそれだけいっぱい取るということは、次年度以降の減価償却は少なくなります。減価償却できる母数の金額は変わらないわけですから、最初にいっぱい取れば後半はしりすぼみ。

    直感的にそこはわかるのではないかと思います。そして減価償却をいっぱい取ることで、建物の簿価は減っていきますから・・・売却時に多額の税金がかかることになります。

    逆に、税金をそれほど払っていない状況であれば、無理に建物比率を上げる必要はありません。減価償却を序盤にいっぱい取るより、銀行さんに払う利息が少なくなってくる後半に向けて温存をしておいた方がいいケースもあります。

    また、建物を短期で売却するつもりがあるなら、むしろ減価償却をあまりとらずに土地の比率を上げた方がいいケースもあると思います。減価償却しなければ、簿価は購入時の価格に近い水準を維持できますので、売却した場合の利益が減ります。

    シミュレーションしてみないとわかりませんがもしかしたら減価償却を取るよりキャピタルゲインにかかる税金を減らした方が、トータルでの収支は良いものになるかもしれません。

    不動産投資は大金が動きます。ふわふわした知識で臨んでは返り討ちにあってしまいます。減価償却って何?という本質をとらえることで、「あの本にこう書いてあったから減価償却は目一杯取ればいいんだ」みたいな盲目的な発想ではなく、本当に自分にあったプランを考えることが出来るようになります。

    是非その域まで勉強をしていただき、自分最適化の済んだプランニングを検討いただくことをお勧めいたします。